メニュー

【あなたの寿命を縮める“体のコゲ”を止める】

[2025.10.06]

AGEを抑える食べ方・習慣・“味方食材”をやさしく解説

参考動画(YouTube)

 

その一皿が、5年後のあなたの肌・血管・骨を決める。
老け顔、動脈硬化、骨のもろさ──これらをつなぐ見えない犯人がAGE(終末糖化産物)=“体のコゲ”です。しかも一度できると消えにくい。だから「どう食べるか」「血糖をどう揺らさないか」は、未来の自分への長期投資になります。この記事では、毎日できるAGEコントロールを、難しい専門用語をできるだけ使わずに解説します。

 


1. 前回お伝えしたことのすごく短いおさらい   

  • AGEとは?
    余った糖がたんぱく質(や脂質)に結びつき、こげついたように劣化した物質。体内でも食品中でも増えます。

  • どこに悪さ?
    肌(しわ・たるみ)/骨(“質”が落ちて折れやすい)/血管(動脈硬化)/腎臓・眼・脳・腸 など全身。

  • 「高血糖の記憶」
    いま血糖が良くても、過去の高血糖期間の長さが将来リスクに影響(いわゆる“レガシー効果”)。

「じゃあ、私はもう手遅れ?」──いいえ
いまから“増やさない”選択を続けるほど、未来のダメージは確実に小さくできます。


2. AGEを増やさない“2つの戦略”

AGE対策はシンプルに**①体内で“つくらせない”②食べ物から“とり過ぎない”**の二本柱。

2-1. 体の中で作られるAGE(内因性)を抑える

“血糖の急上昇(スパイク)”と“高血糖の持続”が主因。
今日からできる超基本:

  • 食べる順番:野菜 → たんぱく質 → 主食(ごはん・パン・麺)

  • ゆっくり噛む:早食いは血糖が跳ねやすい

  • 飲み物を無糖に:清涼飲料・加糖カフェ飲料を水/お茶に

  • 食後10分歩く:台所片づけや洗濯物でもOK(筋肉が血糖を取り込みやすく)

  • 睡眠とストレスケア:自律神経が整うと血糖も安定しやすい

2-2. 食べ物に含まれるAGE(外因性)を抑える

**高温×乾いた加熱(揚げる/焼く/オーブン/直火)**で食品中AGEは増えがち。
置き換え・工夫の例:

  • 焼き肉 → しゃぶしゃぶ/蒸し焼き(水分・温度コントロールで“コゲ反応”を抑える)

  • 唐揚げ → 下味にレモン・酢・ヨーグルト+オーブン“ノンフライ風”(酸味と水分で反応を和らげるのがコツ)

  • ブリの照り焼き → 生姜煮・レモン蒸し(“焼き”より“煮る・蒸す”へ)

※数%だろうと毎日の小さな減らし積み重ねが、未来の肌・血管・骨を守ります。


3. 生活習慣の“AGEフレンドリー度”を上げる

  • 禁煙:AGEの蓄積や酸化ストレスを後押しします。やめるほど勝ち。

  • 運動習慣:散歩や軽い筋トレを“回数×短時間”で。

  • 朝食リズム:朝に整うと一日の血糖変動が穏やかに。

  • 間食の質:ナッツ、無糖ヨーグルト、チーズなど“低GI寄り”で。


4. 「AGEを抑える“味方食材”7選」(覚えやすいミニ解説)

科学的に“期待できる作用”をもつ代表例。毎日ちょっとずつがコツ。

  1. ブロッコリースプラウト:スルフォラファンが解毒酵素をON。サラダや味噌汁に“のせるだけ”。

  2. 玉ねぎ:ケルセチンが“抗糖化”に寄り添う。スライスして空気にさらすと◎。

  3. 舞茸などのきのこ:食物繊維・βグルカンで食後血糖を穏やかに。冷凍ストック推奨。

  4. セロリ・パセリ系:アピゲニンなどのポリフェノールで“炎症をささやかにOFF”。

  5. レモン・柑橘:ビタミンC+酸味で“焼き・揚げ”の場面でも工夫が効く。

  6. 酢(黒酢・りんご酢など):食前・副菜で血糖上昇をゆるやかに。

  7. 薬味(しょうが・にんにく・ねぎ):抗酸化・巡りをサポート。毎食“ひとかけ”を。

まずは**「1日1つ、味方を足す」から。
完璧より
継続**が勝ちます。


5. 今日からの“ミニ実践”チェックリスト(3つだけ)

  • 食後10分なにか動く(歩く・片づける)

  • 飲み物を無糖に統一(家と外で同じルール)

  • 主菜の“焼く/揚げる”を週に2回は“蒸す/煮る”へ

できたら**○を付けて1週間**。結果が出たら続ける、合わないものは別の策へ──やさしく、長く


6. 受診・サポートのご案内(ご相談ください)

  • 血糖モニタリング(リブレ):当院で取り扱っています。
    インスリン治療中の糖尿病の方は保険適用、それ以外の方は自費です。詳細:https://andocl.com/libreご相談ください

  • 管理栄養士による食事・調理サポート:生活に合わせた“続く設計”を一緒に作ります。


おわりに

AGEは“つくらない・とり過ぎない・ためない”。
小さな選択の積み重ねが、未来のあなたの肌・血管・骨・脳を守ります。この記事は実践の地図です。あとはあなたの一歩だけ。

 

参考文献

  1. Uribarri J, et al. Advanced Glycation End Products in Foods and a Practical Guide to Their Reduction in the Diet. J Am Diet Assoc. 2010. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3704564/

  2. Rungratanawanich W, et al. Advanced glycation end products (AGEs) and other adducts in aging-related diseases. Exp Mol Med. 2021. https://www.nature.com/articles/s12276-021-00561-7

  3. Nowotny K, et al. Dietary advanced glycation end products and their relevance to human health. Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2018. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0939475318300603

  4. Holman RR, et al. 10-Year Follow-up of Intensive Glucose Control in Type

 


※本記事は一般向けの健康情報です。治療は個人差がありますので、気になる症状・数値は受診のうえご相談ください

ご相談・ご予約はこちらから 

受付時間: 平日9:00~18:00、土曜9:00~12:00
休診日水曜日・土曜日午後・日曜・祝日

記事執筆者
安藤医院
副院長
権(安藤)れいか
(張 麗香)
資格
  • 日本糖尿病学会 専門医
  • 日本内科学会 総合内科 専門医
  • 抗加齢学会 専門医
  • 日本スポーツ協会スポーツドクター
  • 日本医師会健康スポーツ医
  • 臨床分子栄養研究会 指導医
  • 生涯学習開発財団認定コーチ
  • 日本コーチ協会認定メディカルコーチ
所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本糖尿病学会
  • 日本内分泌学会
  • 日本甲状腺学会
  • 日本肥満学会
  • 抗加齢学会
  • 日本マインドフルネス学会
  • 日本メンズヘルス医学会
  • オーソモレキュラー医学会
  • 臨床分子栄養研究会
  • 点滴療法研究会
  • 日本肥満学会

診療時間

Googleカレンダー準備中
診療時間
9:00~12:00circlecirclecirclecirclecircle
15:00~18:00circlecirclecirclecircle

休診日 水曜日・土曜日午後・日曜・祝日

アクセス

住所

299-4212
千葉県長生郡白子町古所3279-1

電話番号

0475-33-2211 

最寄駅

九十九里有料道路・白子ICよりすぐ。
専用の駐車場があります。
JR茂原駅 「白子車庫行き」
バス終点下車 徒歩3分

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME